吃音者のアルバイト

吃音

学生時代、どんなアルバイトをしていましたか

お金を稼ぐことも大事ですが、新しい出会いや経験にもなると思います。

でも吃音があることによって、色々と制限して頑張ってきた人も多いんじゃないでしょうか

当時の私のアルバイトについてお話ししたいと思います。

期待していたアルバイト

アルバイトといえば、オシャレなカフェで楽しく!や

居酒屋でワイワイ!などイメージをしていましたが、現実は程遠いものでした。

私の一番初めてのアルバイトはガソリンスタンドの店員でした。

このころは吃音をあまり重要視していなかった(吃音と気づいてからあまり時間が経っていない)ので

初めてのアルバイトで初めてお金を稼ぐということで希望に満ち溢れていました。

しかしそれが、地獄の始まりでした。

理想とは違いすぎる現実

面接は普通に話すことができ、採用する方も特に問題ないと思っていたと思います。

生まれて初めての接客、なかなか思うように言葉が出ず、うまくしゃべれません。

最初は「緊張しているだけだろう」「回数を重ねればすぐ慣れるだろう」と思っていましたが

何度、何度やってもうまくいかない。

ここで私は改めて、やっぱりうまくしゃべられないんだ・・・と強く認識、自覚するようになりました。

何度もアルバイト先で怒られる日々が続き、その度に自己嫌悪することの繰り返しでした。

特徴を分かり始める

吃音は人によっていろいろな特徴があると思います。

アルバイトをする中で、自分自身の特徴がなんとなく分かってきました。

まず、段が極端に言いにくいということでした。

あいうえお、の 「お」の段ですね。

接客って丁寧語を基本とすると思いますが、これがお段から始まるんですよね。

「お客様」や「お待たせしました」、「お釣りになります」など。

特に苦手だったのが、「灰皿の中身をお捨てしましょうか?」の一言でした。

これがなかなか言えず、言わなかったこともありました。。。

「言うぞ!」って思う時に限って声を発する前に喉や口の震えが止まらなく、苦しくなるんです。

言えない言葉があると、言えるかなと事前に考えるようになるんですよね。

そして、言えない言葉に直面しそうになると、言い換えをするようになります。

言い換えは一時的なもの

言い換えをするようになると、それに頼る場面が多くなります。

言い換えをするとすんなりと言葉が出ることが多いからです。

ただ、この言い換えもデメリットがあるんですよね。

まずは、言い換えによって言葉のニュアンスが変わってしまうことです。

日本語ってすごいもので、言葉一つ変わってしまうと伝えたい方向の内容少し変わってしまうんですよね。

次は重要、この言い換えは諸刃の剣で万能ではなく、いずれ効果がなくなるということです。

言い換えを多用して慣れていったときに、何かの拍子で言えなくなってしまう場面が出てくるんです。

これが出てしまうと、言い換えの技が私の場合は9割くらいの確率で効果がなくなってしまいました。

期待していた攻略法が使えなくなった時のあの絶望感は想像を絶するものです。

やはりアルバイトはキツイ

私のアルバイト経験談の一部のご紹介でした。

このアルバイトを経てきたことで、吃音の深刻さや精神的な疲弊を強く認識することとなりました。

みなさんはどのようなアルバイトをされてきたでしょうか?

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